『ゲンブン・マガジン』 創刊号です。
2006年から、 見せる要素の強い雑誌を出版したいと企画を進めてきた。
今まで避けて足を踏み入れていない太平洋戦争の歴史を、全部は無理でも全般的に誰もが理解しやすい (ホントは自分が一番理解したいんだ) 内容で描きたいと思ってきた。
一年以上過ぎても企画が一歩も前進しない。前進しないどころかアレがどうだとか、 コレはどうだとか干渉され、 最初のポリシーや企画と全然異質のものになりそうだった。 まわりの意見を聞いていると、 無意味な記事が増えて、 ただの軍事雑誌となり出版不況と経済不況のなかで、 まったく売れないゴミ雑誌になってしまうのは目に見えている。
以前メジャ一誌で 『オメガ』 を連載した。 その編集長が「一冊の単行本にネタテンコ盛りですね。うちなら単行本十冊分です」と言う。 水増しした本を作ってたら、 そりやー本も売れなくなるでしょう。
最初に企画してから一年半が過ぎようとしている。 もう時間がない。ただ夢を語るのは誰だってできる。俺は酔っ払いの戯言や無意味な夢は持たないし、 もう待てない。俺の寿命は限られている。夢は実現可能な計画だけだ。
俺は自費出版でやると決めた。書籍コードだって、 広告だって不要だ。と、決定したのは8月初旬だった。
優れもの編集の相棒を得て、 台割作りからスタートした。 最初
の台割と少し違ったが、いま完成に向かっている。
2008年12月
小林源文