今現在、日本の出版界はイラスト(挿し絵)の分野では最悪の状況になっています。過去において週刊誌の登場でプロの絵描きさん多数が消滅して、質の高い何人かのイラストレーターが残っただけです。そのセンセイ方も結構な年輩なのです。 はるか昔、私がガッケンのX図鑑をやったときに担当編集が、将来は図鑑などのイラストレーターが不足しますと言っていました。その言葉を現在考えると、かなりの先見の明を持ったものだと思います。優れもののイラストレーターは一夜では育ちません。試行錯誤と経験を積んで10年はかかるでしょう。才能は自分で造り、自分で磨くものです。
誰でも構いません、最初はデッサンから始めて下さい。焦らないでゆっくりと本当の勉強に努めて下さい。そして10年後、「安かろう悪かろう、メカは書けるが人は書けない」ようなカット屋ではなく、本物のイラストレーター(挿し絵画家)になって下さい。出版界は優れ者を待ってます。また、2年や3年で挫折せずに続けましょう。諦めずに続けるのも才能ですし、絵が書ければ劇画への展開も可能性が出て来ます。
初心者向けから上級者向けまで、ペンの使い方からデッサンの基礎まで丁寧に書
かれており、初版は1930年に米国で発行され一世紀前のペン画の参考例としては最高の出版物です。個人的に言えば、俺はこのペン画を見ると元気が出る。
ここまでペンの使い方を丁寧に教えても、猿並の奴には豚に真珠、馬の耳に念仏だな。
基本としてデッサンを学んだ人には、一を知って十を知るための最良の教材となる
だろう。
以下はむかし買った参考書です。一読するだけくらいの価値かな。石膏デッサンにヌードデッサンをキッチリ やっておけば充分だと思います。その後の補填用資料でほとんど使っていません。前記した、『ペン画の描き方』をマスター 出来れば、あとは筆使いの参考用にはこの書籍が多少気休め程度には使えるでしょう。一番大事なのはデッサン、次にデッサン。 常に見て、手を動かす事が重要です。
■参考書籍
美術出版社『肖像画の描き方』
美術出版社『アクリル画の風景技法』
美術出版社『裸婦の描き方』
美術出版社『油彩画の海景技法』
マール社『やさしい人物画』
マール社『やさしい美術解剖図』
視覚デザイン研究所『美術解剖図ノート』